クラッソーネ家じまいコラム
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空き家管理のチェックリストと維持費をイメージしたメインビジュアル

公開:2026-05-20

空き家の管理費用は年間いくら?内訳と放置リスクをわかりやすく解説

空き家を保有し続けると、固定資産税だけでなく見回り・清掃・修繕費が継続的に発生します。年間管理費用の目安と、売却・買取・解体を比較する判断基準を、公的統計を踏まえて整理します。

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1. 空き家の管理費用は『毎年かかる固定費』として考える

空き家の管理費用を考えるときは、単発費用ではなく固定費として捉えることが重要です。特に見落とされやすいのは、税金だけでなく、見回り、清掃、草刈り、軽修繕、保険料が継続的に発生する点です。空き家を保有する目的が明確でないまま先送りすると、年間費用の積み上がりで意思決定が難しくなります。まずは1年分の総額を可視化し、保有継続の妥当性を判断できる状態を作りましょう。

2. 空き家の年間管理費用の目安

  • 固定資産税・都市計画税8 万円/年
  • 火災保険・賠償保険3 万円/年
  • 見回り・清掃・草刈り7 万円/年
  • 軽修繕・突発対応6 万円/年

※ 延床面積120㎡(約36坪)程度の木造戸建てを想定した試算例。固定資産税評価額・立地・建物状態・管理頻度で変動します。

出典:総務省 令和5年住宅・土地統計調査(2023年調査)を基に編集部作成

3. 費用が上振れしやすい3つの条件

第一に遠方所有です。移動コストと立ち会い時間が増えるため、管理実務の負担が大きくなります。第二に老朽化の進行です。雨漏り、外壁劣化、設備故障が重なると、突発費用が増えます。第三に売却未着手です。売却・買取の比較をしないまま保有を続けると、費用だけが先行しやすくなります。費用上振れは『異常事態』ではなく、準備不足で起きやすい通常リスクと捉えるのが実務的です。

4. 管理判断の背景にある公的統計

総務省の令和5年住宅・土地統計調査では、全国の空き家数は900万戸、空き家率は13.8%。空き家管理は一部地域の特殊課題ではなく、全国的に対応が求められるテーマである。

出典:総務省 令和5年住宅・土地統計調査(2023年調査)

5. 保有継続・売却・買取・解体の比較ポイント

保有継続は将来利用の余地を残せる一方、年間費用の固定負担が続きます。仲介売却は高値の余地がありますが、成約まで時間がかかる場合があります。買取は価格が低めでも短期で確定しやすく、管理費用の先行を止めやすい選択肢です。解体は流通性向上が見込めるケースがありますが、先行投資が必要です。どれが有利かは地域差が大きいため、地価動向と実査定を必ず併用して判断してください。

6. 年間費用を減らす実務ステップ

費用最適化は、①現状費用の棚卸し、②次の12か月の発生見込み整理、③処分選択肢の同時比較、の順で進めると効果的です。とくに、管理委託費と突発修繕費を分けて把握すると、保有継続の妥当性が見えやすくなります。判断期限を設定しないと先送りが起きやすいため、四半期単位で見直し日を決める運用がおすすめです。

7. よくある質問

Q空き家の管理費用は年間いくら見ておくべきですか?

A一般的には年20〜30万円程度が目安ですが、固定資産税評価額、建物状態、管理頻度で増減します。まずは自宅の実数で試算してください。

Q自分で管理すればほぼ無料にできますか?

A税金と保険は避けられず、移動や時間コストも発生します。自己管理でも完全無料にはなりません。

Q管理費用が重い場合、最初に何を比較すべきですか?

A仲介売却と買取の両方を同時に比較し、成約期間を含めた総コストで判断するのが有効です。

Q解体してから売るべきでしょうか?

A更地化が有利な地域もありますが、解体費の回収が難しいケースもあります。解体前に必ず査定を取ってください。

Q家族で意見がまとまらないときはどう進めますか?

A年間管理費、想定売却額、保有年数ごとの収支を1枚にまとめると、感情論だけにならず合意が進みやすくなります。

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9. まとめ:年間費用を見える化すると最適な選択がしやすい

空き家管理は、放置しているだけでも費用とリスクが増えていきます。年間費用を見える化し、保有継続か処分かを比較できる状態を早めに作ることが、家じまいで後悔しない第一歩です。

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参考資料

  1. 令和5年住宅・土地統計調査 / 総務省統計局 / 2024-04-30

    原典URL: https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2023/tyousake.html

    根拠: 全国の空き家数は900万戸(2023年)、空き家率は13.8%(2023年)

  2. e-Stat 令和5年住宅・土地統計調査(統計表ファイル一覧) / 政府統計の総合窓口 e-Stat / 2025-09-30

    原典URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?tstat=000001207800

    根拠: 令和5年住宅・土地統計調査の統計表はe-Statで公開されている、空き家データの引用時は調査年と公表時期の確認が必要

  3. 建築・住宅関係統計データ / 国土交通省

    原典URL: https://www.mlit.go.jp/statistics/details/jutaku_list.html

    根拠: 国土交通省は建築・住宅関係統計を一覧化して公開している、空き家所有者実態調査など、管理実態把握に関連する統計導線が示されている

  4. 平成29年都道府県地価調査の概要 / 国土交通省 土地・建設産業局 / 2017-09-19

    原典URL: https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_fr4_000047.html

    根拠: 地価動向には地域差があり、維持費回収の見通しは所在地ベースで判断すべき、地方圏住宅地の下落幅縮小傾向など、処分判断の背景として時点付きデータを参照できる

監修・著者情報

空き家先生 川口哲平

空き家先生 川口哲平(監修)

全国空き家対策コンソーシアム 代表理事 / 株式会社クラッソーネ 代表取締役CEO

空き家先生のX

経歴

空き家先生・全国空き家対策コンソーシアム代表理事・クラッソーネCEO。名古屋出身、京都大学卒業後、セキスイハイムを経てクラッソーネを設立。その後、全国空き家対策コンソーシアムを設立。

著者:クラッソーネ編集部