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固定資産税の通知と空き家をイメージしたメインビジュアル

公開:2026-04-10更新:2026-10-09

空き家の固定資産税どうする?買取で解決する方法

総務省調査で全国の空き家数は過去最多の900万戸(2023年)。空き家を放置すると土地の固定資産税が大きく上がるケースも。専門業者への買取依頼で税負担をゼロにする方法を解説します。

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1空き家を持ち続けると固定資産税はどうなる?

住宅が建っている土地は「住宅用地の特例」が適用され、土地の固定資産税の課税標準が最大で評価額の1/6に軽減されます[1]。しかし2015年施行の空き家対策特別措置法、さらに2023年の改正法により「管理不全空家等(一般的には管理不全空き家)」という区分が設けられました[2]。自治体から管理不全空家等または特定空家等として勧告を受けると住宅用地特例が外れ、土地の税額が大きく上がる可能性があります[1]。総務省の住宅・土地統計調査(2023年)によると、全国の空き家数は過去最多の900万戸に達しており[3]、統計表はe-Statでも順次公表されています[4]。なお、特例が外れた宅地の課税標準は評価額の70%が上限で、税額が一律に6倍になるわけではありません。実際の増え方は評価額や負担調整措置などによって異なります[5]。なお、特例の適用が変わった土地は、税負担の調整に使う前年度の課税標準額を「前年度も今年と同じ状況だった場合の額」に置き換えて計算するため、特例が外れた初年度から大きく増えることもあります[6]。

2住宅用地特例の有無で変わる土地の固定資産税の課税標準(評価額に対する割合・上限)

  • 小規模住宅用地 特例あり(上限)16.7 %
  • 管理不全空家等・特定空家等として勧告後(特例除外・上限)70 %

※ 住宅用地特例が適用されている間は、課税標準が評価額の6分の1(小規模住宅用地、約16.7%)または3分の1(一般住宅用地、約33.3%)に軽減されます。特例が外れた土地は住宅用地以外の宅地として扱われ、課税標準は評価額の70%が上限です。グラフは上限の割合を示したもので、税額が一律に6倍(一般住宅用地なら3倍)になるわけではありません。実際の課税標準額・税額は負担調整措置や前年度の課税標準額、自治体によって異なります。特例の適用が変わった土地は前年度の課税標準額を前年度も同じ状況だった場合の額に置き換えて計算するため、特例が外れた初年度から大きく増えることもあります(柏市「土地に対する課税のしくみ」)。

出典:総務省「固定資産税の概要」および e-Gov法令検索「地方税法」第349条の3の2を基に編集部作成

3データで見る空き家の現状

全国の空き家数は過去最多の900万戸(空き家率13.8%)に達しており、今後も増加傾向が続くと予測されている。

出典:総務省 住宅・土地統計調査(2023年)

42023年法改正で何が変わった?

2023年12月施行の改正空き家対策特別措置法では「管理不全空家等(一般的には管理不全空き家)」という新区分が追加されました[2]。従来の「特定空家等(一般的には特定空き家)」(倒壊の危険性が高いなど)より手前の段階でも、行政が勧告できるようになり、勧告を受けると住宅用地特例が外れます[1]。つまり、まだそれほど老朽化していない段階でも固定資産税の優遇が失われるリスクが生まれました。「うちの空き家はまだ大丈夫」と思っていても、早めに対処することが重要です。

5買取で固定資産税の悩みを一気に解決できる理由

空き家を買取業者に売却すると、所有権が移転した翌年から固定資産税の納税義務がなくなります[1]。仲介売却と違い買取は短期間で契約・引き渡しが完了することが多いため、税負担が続く期間を抑えられます。また、解体費用やリフォーム費用を自分で負担する必要がなく、現状のまま売却できる点も大きなメリットです。

6買取価格は仲介より下がる?正しい比較方法

買取価格は仲介相場より低くなる傾向がありますが、仲介では買い手が見つかるまでに一定の売却期間がかかるのが一般的です。その間にかかる固定資産税・管理費・修繕費を差し引くと、実質的な手取り額は買取と大差ないケースも少なくありません。複数の買取業者から見積もりを取り、仲介相場と比較した上で判断することが重要です。

7よくある質問

Q1特定空家等として勧告を受けると固定資産税は必ず6倍になりますか?
A

6倍になるとは限りません。住宅用地特例(小規模住宅用地は課税標準を評価額の1/6に軽減)が外れるため税額は大きく上がりますが[1]、特例が外れた宅地の課税標準は評価額の70%が上限で、実際の増え方は評価額や負担調整措置などによって異なり、税額が一律に6倍になるわけではありません[5]。自治体の説明では、住宅用地の特例が適用されなくなった場合の固定資産税額の目安として、200㎡以下の部分は約4.2倍、200㎡を超える部分は約2.1倍と示している例があります。[7]これは一定の条件を置いた目安で、すべての土地に当てはまる倍率ではありません。実際の金額は土地の評価額や前年度の課税標準額などによって異なるため、市区町村の窓口で確認してください。

Q2管理不全空家等と特定空家等の違いは何ですか?
A

特定空家等は倒壊の危険性・衛生上の問題など状態が深刻な空き家が対象です。2023年の法改正で追加された管理不全空家等は、その一歩手前の段階で行政が勧告できる区分です[2]。管理不全空家等・特定空家等のいずれも、勧告を受けると住宅用地特例が外れます[1]。

Q3固定資産税が上がる前に、まず何を確認すべきですか?
A

納税通知書の土地評価額、建物の状態、自治体からの通知や指導の有無を確認してください。税額の見込みは自治体や税理士などの専門家に確認し、売却・買取・解体の見積もりと同じ表で比較すると判断しやすくなります。

Q4解体すれば固定資産税の問題は解決しますか?
A

解体で倒壊や衛生面のリスクを下げられる場合はありますが、更地になることで住宅用地特例が外れる可能性があります[1]。解体費用、解体後の税負担、売却見込みをセットで比較することが大切です。

Q5買取を依頼してから売却完了まで何日かかりますか?
A

買取は仲介に比べて短期間で契約・引き渡しまで進められることが一般的ですが、具体的な期間は物件の状況や依頼先の業者によって異なります。査定を依頼する際に、業者へ具体的なスケジュールを確認しておくと安心です。

Q6固定資産税の負担を理由に相続した空き家を買取してもらう手続きは?
A

相続登記を済ませたうえで[8]、買取業者に査定を依頼します。提示条件に納得できれば売買契約・引き渡しという流れで、仲介より短期間で税負担のかかる状態から抜け出せる場合があります。具体的な税額や手続きの詳細は税理士に確認することをお勧めします。

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9まとめ:固定資産税の負担が続く前に動こう

全国900万戸の空き家問題[3]を背景に、2023年の法改正で行政による指導・勧告の運用は強化されています[2]。「特定空家等」や「管理不全空家等」として勧告を受ける前に、買取という選択肢を検討することが得策です。まずは査定で現在の市場価値を把握し、売却のタイミングと方法を比較検討しましょう。

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参考資料

  1. [3] 令和5年住宅・土地統計調査 / 総務省統計局 / 2024-04-30

    原典URL: https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2023/tyousake.html

    根拠: 全国の空き家数は過去最多の900万戸、空き家率は13.8%

  2. [4] e-Stat 令和5年住宅・土地統計調査(統計表ファイル一覧) / 政府統計の総合窓口 e-Stat / 2025-09-30

    原典URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?tstat=000001207800

    根拠: 令和5年住宅・土地統計調査の統計表はe-Statで公開されている、空き家統計を引用する際は調査年と公表時期を明示する必要がある

  3. 建築・住宅関係統計データ / 国土交通省

    原典URL: https://www.mlit.go.jp/statistics/details/jutaku_list.html

    根拠: 国土交通省は建築・住宅関係統計を一覧化して公開している、空き家所有者実態調査など、税負担判断に関連する統計導線が示されている

  4. [1] 地方税法 / e-Gov法令検索

    原典URL: https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226

    根拠: 住宅用地の特例により土地の固定資産税の課税標準が最大で評価額の1/6に軽減される、管理不全空家等・特定空家等として勧告を受けると住宅用地特例が外れ、土地の税額が大きく上がる可能性がある、固定資産税は所有権移転の翌年から新所有者に課税され、旧所有者の納税義務はなくなる

  5. [2] 空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報 / 国土交通省

    原典URL: https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000035.html

    根拠: 空家等対策の推進に関する特別措置法は2015年に施行された、2023年12月施行の改正法により管理不全空家等の区分が追加された

  6. [8] 相続登記の申請義務化について / 法務省

    原典URL: https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00599.html

    根拠: 相続登記は2024年4月1日から義務化された

  7. [5] 固定資産税の概要 / 総務省

    原典URL: https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/149767_08.html

    根拠: 住宅用地特例が外れた土地は住宅用地以外の宅地として扱われ、課税標準は評価額の70%が上限となる、特例が外れた宅地の課税標準は評価額の70%が上限となるが、実際の税額の増え方は評価額や負担調整措置などによって異なり、税額が一律に6倍になるわけではない

  8. [7] 空家を除却した土地の固定資産税の減額について / 京丹後市

    原典URL: https://www.city.kyotango.lg.jp/top/soshiki/mayoroffice/commu/3/20837.html

    根拠: 住宅用地の特例が適用されなくなった場合の固定資産税額の目安として、200㎡以下の部分は約4.2倍、200㎡を超える部分は約2.1倍と示している(自治体による目安で、すべての土地に当てはまる倍率ではない)

  9. [6] 土地に対する課税のしくみ / 柏市

    原典URL: https://www.city.kashiwa.lg.jp/shisanzei/zeikin/kotei/toti/shikumi.html

    根拠: 前年中に土地の状況など(地目、区画、形質、特例適用等)の変更があった場合、税負担の調整措置に使用する前年度の課税標準額は、比準課税標準額(前年度も本年と同じ状況であったとした場合の課税標準額)となる

監修・著者情報

空き家先生 川口哲平

愛知県名古屋市出身。現在は鹿児島県屋久島町在住。京都大学農学部卒業後、セキスイハイム中部株式会社で住宅営業に従事し、最優秀営業賞を受賞。2011年に株式会社クラッソーネを創業し、代表取締役CEOに就任。解体工事のDXや空き家問題の解決に取り組むとともに、全国空き家対策コンソーシアム代表理事として、自治体や企業と連携した空き家対策を推進している。

著者:クラッソーネ(別ウィンドウで開きます)編集部