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空き家の名義変更手続きと登記書類、印鑑をイメージした写真

公開:2026-07-06

空き家の名義変更の費用はいくら?相続登記の手続きと必要書類

相続した空き家の名義変更(相続登記)にかかる費用と手続きを知りたい方へ。登録免許税の計算方法、司法書士に頼む場合と自分でやる場合の違い、必要書類、義務化の期限までをまとめて解説します。

1. 空き家の名義変更にはいくらかかるのか

相続した空き家を売却・解体・活用するには、まず名義を亡くなった方から相続人へ変更する「相続登記」が必要です。名義が被相続人のままでは、売買契約も解体後の手続きも進められません。しかも相続登記は2024年4月から義務化され、取得を知った日から3年以内の申請が必要になりました。気になるのは費用ですが、名義変更の費用は「登録免許税」と「司法書士に依頼する場合の報酬」に大きく分けられます。この記事では、登録免許税の計算方法、自分でやる場合と専門家に頼む場合の違い、必要書類までを整理し、費用の全体像がつかめるように解説します。

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2. 名義変更(相続登記)にかかる主な費用

費用項目内容目安
登録免許税国に納める税。相続による所有権移転登記不動産の価額(固定資産税評価額)の0.4%
書類収集費戸籍・住民票・評価証明書などの取得手数料通数により変動。数千円〜程度が一般的
司法書士報酬依頼する場合の手続き代行費(任意)事務所や案件の複雑さにより異なる

※ 司法書士報酬は事務所ごとに異なります。書類収集費は取得する通数・自治体により変わります。正確な費用は依頼先に見積もりを確認してください。

出典:国税庁「No.7191 登録免許税の税額表」を基に、名義変更にかかる費用項目を編集部が整理した表

3. 登録免許税の計算方法

名義変更で必ずかかるのが登録免許税です。国税庁の税額表によると、相続による所有権移転登記の登録免許税は、不動産の価額の1000分の4、つまり0.4%です。ここでいう「不動産の価額」は、原則として市町村の固定資産課税台帳に登録された価格(固定資産税評価額)を用います。

たとえば、土地と建物の評価額の合計が1,000万円なら、登録免許税は4万円が目安です。評価額は毎年送られてくる固定資産税の課税明細書や、市区町村で取得できる固定資産評価証明書で確認できます。

なお、令和9年3月31日までに相続により取得した土地の所有権移転登記で、課税標準となる価額が100万円以下の場合は、登録免許税が非課税となる免税措置があります。地方の評価額が低い土地などでは、この免税が使えることもあります。売買や贈与による名義変更は税率が異なるため、あくまで「相続による登記」の税率であることに注意してください。

4. 自分でやる場合と司法書士に頼む場合

相続登記は、自分で手続きすることも、司法書士に依頼することもできます。

自分で行う場合、費用は登録免許税と書類収集の実費に抑えられます。相続人が少なく、遺産分割もスムーズにまとまっているようなシンプルなケースでは、法務局の相談窓口を利用しながら自力で申請することも現実的です。

一方、司法書士に依頼すると報酬が別途かかりますが、戸籍収集から遺産分割協議書の作成、申請までを任せられます。相続人が多い、数次相続で権利関係が複雑、共有が絡む、遠方の不動産があるといった場合は、専門家に依頼する方が確実で、結果的に手間と時間を大きく減らせます。

なお、名義変更のような権利に関する登記は司法書士、建物を解体した後の「建物滅失登記」のような表示に関する登記は土地家屋調査士が専門です。どの専門家に相談すべきか迷ったら、まず司法書士に相談するとよいでしょう。

5. 必要書類と手続きの流れ

相続登記に必要な書類は、遺産分割協議によるか法定相続分によるかなどで多少異なりますが、一般的には次のようなものです。

  • 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍(除籍・改製原戸籍を含む)
  • 被相続人の住民票の除票
  • 相続人全員の戸籍謄本
  • 不動産を取得する相続人の住民票
  • 遺産分割協議書と相続人全員の印鑑証明書(協議による場合)
  • 固定資産評価証明書(登録免許税の計算に使用)
  • 登記申請書

手続きの流れは、①相続人を確定する、②不動産の取得者を決めて遺産分割協議書を作る、③必要書類をそろえる、④登記申請書を作成して法務局へ申請する、という順です。書類の不備があると補正や再提出が必要になるため、不安がある場合は法務局の相談窓口や司法書士を活用しましょう。相続登記は義務化されており、取得を知った日から3年以内の申請が必要な点も忘れないでください。

6. よくある質問

Q空き家の名義変更にはいくらかかりますか?

A必ずかかるのは登録免許税で、不動産の価額(固定資産税評価額)の0.4%が目安です。評価額1,000万円なら4万円程度です。これに戸籍などの書類収集費、司法書士に依頼する場合は報酬が加わります。

Q登録免許税はどうやって計算しますか?

A相続による所有権移転登記の場合、固定資産税評価額に0.4%(1000分の4)を掛けます。評価額は固定資産税の課税明細書や、市区町村で取得できる固定資産評価証明書で確認できます。

Q評価額が低い土地は登録免許税が非課税になると聞きました。

A令和9年3月31日までに相続で取得した土地の登記で、課税標準となる価額が100万円以下のものは、登録免許税が非課税となる免税措置があります。地方の評価額が低い土地などで使えることがあります。

Q名義変更は自分でできますか?

A相続人が少なくシンプルなケースなら、法務局の相談窓口を利用しながら自分で申請することも可能です。相続人が多い・数次相続・共有が絡むなど複雑な場合は、司法書士への依頼が確実です。

Q名義変更にはどんな書類が必要ですか?

A被相続人の出生から死亡までの戸籍、相続人の戸籍・住民票、遺産分割協議書と印鑑証明書(協議による場合)、固定資産評価証明書、登記申請書などが一般的です。ケースにより異なるため事前に確認しましょう。

Q名義変更をしないとどうなりますか?

A相続登記は2024年4月から義務化され、取得を知った日から3年以内の申請が必要です。正当な理由なく怠ると過料の対象となる可能性があり、名義が整わないと売却・解体も進められません。

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8. まとめ:名義変更の費用は「登録免許税+報酬」。まず評価額を確認

空き家の名義変更(相続登記)の費用は、必ずかかる登録免許税(相続による移転で評価額の0.4%)と、書類収集の実費、そして司法書士に依頼する場合の報酬で構成されます。まずは固定資産税の課税明細書などで不動産の評価額を確認すると、登録免許税の目安が計算できます。100万円以下の土地には令和9年3月末までの免税措置もあります。

シンプルなケースなら自分で申請することも可能ですが、相続人が多い・権利関係が複雑な場合は司法書士に依頼する方が確実です。相続登記は2024年4月から義務化され、取得を知った日から3年以内の申請が必要です。名義変更は売却・解体・活用の前提でもあるため、費用の見通しを立てたうえで、早めに手続きを進めることをお勧めします。

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参考資料

  1. No.7191 登録免許税の税額表 / 国税庁 / 2025-04-01

    原典URL: https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7191.htm

    根拠: 相続による所有権移転登記の登録免許税は、不動産の価額の1000分の4(0.4%)、課税標準となる不動産の価額は原則として固定資産課税台帳に登録された価格を用いる、令和9年3月31日までに相続で取得した土地の登記で、課税標準が100万円以下のものは登録免許税が非課税となる免税措置がある

  2. 相続登記の申請義務化について / 法務省

    原典URL: https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00599.html

    根拠: 2024年4月1日から相続登記の申請が義務化され、取得を知った日から3年以内の申請が必要

  3. 司法書士・土地家屋調査士制度について / 山口地方法務局

    原典URL: https://houmukyoku.moj.go.jp/yamaguchi/static/asihou.htm

    根拠: 権利に関する登記(所有権移転など)は司法書士、表示に関する登記(建物滅失など)は土地家屋調査士が専門とする

監修・著者情報

空き家先生 川口哲平

空き家先生 川口哲平(監修)

全国空き家対策コンソーシアム 代表理事 / 株式会社クラッソーネ 代表取締役CEO

空き家先生のX

経歴

空き家先生・全国空き家対策コンソーシアム代表理事・クラッソーネCEO。名古屋出身、京都大学卒業後、セキスイハイムを経てクラッソーネを設立。その後、全国空き家対策コンソーシアムを設立。

著者:クラッソーネ編集部