クラッソーネ家じまいコラム
コラム一覧/家じまいの解体費用はいくら?木造30坪・50坪の坪単価目安
古い木造住宅の解体工事が進む現場。重機が建物を取り壊している

公開:2026-06-11更新:2026-10-09

家じまいの解体費用はいくら?木造30坪・50坪の坪単価目安

木造・鉄骨・RC別の坪単価と、30坪・50坪の概算総額を一覧で確認。家じまいで解体を検討する際に知っておきたい費用の内訳・補助金・解体費用シミュレーターでの確認方法までまとめて解説します。

1「解体費用がいくらかかるか分からない」——その不安は当然です

実家の片付け・名義整理・売却や解体といった一連の「家じまい」を進めるなかで、多くの人が最初につまずくのが「解体費用がいくらかかるか分からない」という問題です。インターネットで検索しても情報によって金額の幅が大きく異なり、木造30坪・50坪など自分の家に当てはめると結局いくらになるのか分からないという声を多く聞きます。

総務省の2023年住宅・土地統計調査によると、全国の空き家数は900万戸に達し、空き家率は13.8%にのぼります。[1]老朽化した建物の除却が社会課題となるなか、「解体したいが費用の見通しが立てられずに踏み出せない」という状況は珍しくありません。

この記事では、建物の構造別・延床面積別(30坪・50坪)の坪単価の目安を整理するとともに、費用を大きく変える要因・見積もり前のチェックポイント・補助金の活用方法を解説します。あくまで目安の範囲であることを前提に、計画を立てる際の参考としてください。概算をすぐに確認したい場合は、本文で紹介する解体費用シミュレーターもあわせてご活用ください(実際の費用は現地調査に基づく業者の見積もりで確認しましょう)。

LINE公式アカウント

解体費用の見積もり・比較をLINEで相談する

坪単価だけでは見えない費用の全体像。まずはLINEで状況をお伝えください。

LINEで友だち追加

2構造別 解体費用の坪単価目安(30坪・50坪の概算付き・編集部の仮定)

建物構造坪単価の目安30坪の場合の概算総額50坪の場合の概算総額
木造(W造)3〜5万円/坪程度90〜150万円程度150〜250万円程度
鉄骨造(S造)4〜6万円/坪程度120〜180万円程度200〜300万円程度
鉄筋コンクリート造(RC造)5〜8万円/坪程度150〜240万円程度250〜400万円程度

※ 坪単価は公的統計から直接算出した単価ではなく、見積もり前に概算を把握するための参考目安です。50坪の概算総額も坪単価目安を単純に掛け合わせた参考値であり、個別の状況(立地・残置物・付帯工事の有無など)により大きく異なります。実際の費用は複数の解体業者から見積もりを取得して確認してください。(編集部の仮定)

出典:クラッソーネの解体費用相場・事例ページ(戸建ての解体事例7選)を参考に、一般的な木造・鉄骨・RC住宅を想定して編集部が仮定した計算例(坪単価を仮置きして算出した参考値であり、特定の公的統計から直接算出した単価ではありません)

3解体費用を大きく左右する5つの要因

上記の坪単価・30坪/50坪の概算総額はあくまで目安です。20坪・40坪など他の延床面積や、ご自宅に近い条件で金額をすぐに試算したい場合は、解体費用シミュレーター(別ウィンドウで開きます)で建物構造や延床面積を入力するだけで概算費用を確認できます。実際の戸建て解体の事例を交えた費用感を知りたい場合は、家の解体費用はいくら?費用相場と戸建ての解体事例7選(別ウィンドウで開きます)もあわせて参考になります。

解体費用には幅があり、同じ30坪の木造でも隣家との距離・地域・残置物の量などによって最終的な金額が変わります。費用を左右する主な要因は以下の5点です。

①建物の構造と築年数:木造は解体しやすく単価が低め、鉄骨・RCは解体工数が多く単価が高くなる傾向があります。また、築年数が長いほど老朽化が進み、解体時の安全対策コストが加わる場合があります。

②延床面積:坪単価×延床面積が基本的な積算根拠となります。広いほど総額は増えますが、一定規模以上になると坪単価が下がるケースもあります。

③立地・搬出環境:道路幅員が狭く重機が入れない、近隣に住宅が密集しているなど、搬出作業に手間がかかる現場は人件費・養生費が増加しやすいです。

④残置物の量:家具・家電・布団・日用品などが大量に残っている場合、別途「残置物処分費」が加算されます。自分で事前に処分しておくと費用を抑えられる場合があります。

⑤廃材処理・分別:コンクリートがら・木材・金属・ガラスなどは種別ごとに処理費が異なります。産業廃棄物の処理費用は年々上昇傾向にあり、解体費の中でも比重が高い項目のひとつです。

4解体費用に含まれるもの・含まれないものを確認しよう

解体業者から見積もりをもらう際、「何が含まれていて何が含まれていないか」を明確にしておくことが重要です。含まれている場合が多い項目と、別途費用が発生しやすい項目を確認しておきましょう。

【含まれることが多い項目】

  • 建物本体の解体・撤去
  • 基礎コンクリートの撤去(範囲は要確認)
  • 廃材の搬出・処分費(産業廃棄物処理費)
  • 近隣養生費(飛散防止シートなど)

【別途費用が発生しやすい項目】

  • アスベスト(石綿)含有の調査・除去:2006年の原則全面禁止以前に建てられた建物や増改築部分には、屋根材・外壁材・床材などに石綿含有材が使われている可能性があります。[2]解体・改修前の事前調査は法的に必要で、2023年10月以降は原則として有資格者による調査が求められます。[3]除去費用は別途発生する場合があります。
  • 残置物・家財の処分費
  • 庭木・石・ブロック塀の撤去費
  • 浄化槽の撤去・廃棄費
  • 地中埋設物の撤去費(古い水道管・油槽など)

見積書を受け取ったら、「基礎はどこまで撤去するか」「残置物は現状のままか」「アスベスト調査は済みか」などを確認してください。空き家ならではの付帯費用を含めた総額の考え方は、空き家の解体費用で整理しています。

5アスベスト(石綿)の事前調査は解体前の必須事項

2022年4月1日から、大気汚染防止法に基づき、一定規模以上の解体・改修工事では石綿含有建材の事前調査結果を都道府県等へ報告することが義務化されました。[4]2023年10月以降は、原則として建築物石綿含有建材調査者等の有資格者による調査が求められます。[3]また、解体部分の床面積が80㎡以上の工事など一定規模以上の場合は、事前調査結果の行政報告が必要です。[4]

アスベストは2006年の原則全面禁止以前の建物や、その後の増改築部分に残っていることがあります。[2]含有建材が見つかった場合は、法定手順に従った除去・処理が必要となり、除去費用は含有箇所の範囲や除去方法によって大きく異なります。

解体業者に見積もりを依頼する前に、事前調査が完了しているかどうか、または見積もり金額にアスベスト調査・除去が含まれているかを必ず確認してください。調査結果によって総額が大きく変わるため、調査前の見積もりはあくまで「仮の概算」として捉えることが重要です。

自分の家でアスベスト・地中埋設物によってどの程度追加費用のリスクがあるか気になる方は、解体費用が「思ったより増える」原因をチェックできる無料診断(別ウィンドウで開きます)も活用できます。

6解体費用の見積もりをとる前の確認ポイント

解体業者への見積もり依頼を効率よく進めるために、事前に確認しておきたいポイントをまとめます。

①建物の登記・所有者の確認:解体するには所有者の意思決定が必要です。相続手続きが未了の場合、相続人全員の同意があれば解体準備を進められるケースもありますが、解体後の滅失登記や土地売却をスムーズに進めるためには、相続登記を先行させるのが実務上安全です(2024年4月から相続登記が義務化)。[5]

②境界の確認:隣地との境界標が明確かどうか確認しましょう。解体工事中のトラブルを防ぐため、事前に境界を明示しておくことが重要です。

③インフラの停止・閉栓手続き:ガス・電気・水道の停止手続きは、解体工事開始前に完了させる必要があります。特にガスは閉栓が必須です。

④残置物の量と処分方法:残置物が多いほど費用が増えます。事前に自分で処分できるものを整理しておくと、解体費全体を抑えられる可能性があります。

⑤複数業者から見積もりを取る:解体費用は業者によって大きく異なる場合があります。少なくとも3社程度から相見積もりを取り、内訳を比較することが大切です。金額だけでなく、撤去範囲・廃材処理方法・工期も含めて比較しましょう。

7解体補助金・助成金を活用できる可能性がある

解体費用の負担を軽減する手段として、自治体が提供する解体補助金・助成金制度があります。制度の有無や内容は市区町村によって異なりますが、主に以下のような条件で適用されるケースが多いです。

  • 昭和56年以前の旧耐震基準で建てられた木造建築(耐震性不足が認められる建物)[6]
  • 現在居住しておらず、空き家状態にある建物
  • 所有者が明確で申請手続きができる状態

補助額や上限は自治体によって大きく異なり、工事費の一部を補助する制度が各地に存在します。また、危険空き家(特定空家・管理不全空家)に認定される前に除却することで、補助対象になりやすいケースもあります。

申請は工事着工前に行う必要があることが多いため、「解体したい」と思った段階で、まず自治体の空き家対策担当窓口や建築住宅課に問い合わせてみることをお勧めします。補助金の活用について詳しくは、関連記事「解体補助金 もらえる条件は?」もあわせてご参照ください。

8よくある質問

Q1木造30坪の家の解体費用はどのくらいかかりますか?
A

木造の坪単価はおおむね3〜5万円程度を目安とした編集部の仮定で、延床面積30坪の場合は90〜150万円程度が一つの参考値になります(公的統計から直接算出した単価ではありません)。解体業者や地域、立地・残置物・アスベストの有無・付帯工事の内容によって金額は大きく上下するため、概算は解体費用シミュレーターで確認しつつ、実際の費用は現地調査に基づく業者の見積もりで確認してください。

Q2木造50坪の家の解体費用はどのくらいかかりますか?
A

同じ坪単価の仮定(3〜5万円程度)で単純計算すると、延床面積50坪の場合は150〜250万円程度が一つの参考値になります。延床面積が大きくなるほど総額の振れ幅も大きくなりやすいため、30坪のケース以上に、現地調査を踏まえた見積もり比較が重要です。

Q3解体費用を安くする方法はありますか?
A

事前に残置物を自分で整理・処分する、複数業者から相見積もりを取る、補助金・助成金制度を活用するといった方法で費用を抑えられる可能性があります。ただし、極端に安い見積もりには廃材の不法投棄リスクが伴う場合もあるため、内訳の確認が重要です。

Q4解体費用はいつ払うのですか?
A

一般的には工事完了後に一括払いとなるケースが多いですが、着工前に一部前払いを求める業者もあります。支払い条件は契約前に確認しておきましょう。ローンや補助金を活用する場合は、支払いタイミングと受給タイミングのずれに注意が必要です。

Q5アスベストが含まれている場合、費用はどれくらい増えますか?
A

アスベスト(石綿)含有建材の除去費用は、含有箇所の範囲・材種・除去工法によって大きく異なります。事前調査費用も別途かかるため、古い建物の解体では特に事前確認が重要です。

Q6地中に古い基礎や埋設物があった場合、追加費用はかかりますか?
A

解体工事中に地中から古い基礎・浄化槽・油槽などが発見された場合、追加の撤去費用が発生することがあります。見積もり段階で「地中埋設物が見つかった場合の対応」を業者と確認しておくことをお勧めします。

Q7解体後の土地にはどのような費用がかかりますか?
A

建物を解体して更地にすると、翌年から固定資産税の住宅用地特例が外れ、土地の固定資産税が増加する場合があります(小規模住宅用地では課税標準を評価額の1/6に軽減する措置がなくなります)。[7]ただし、特例が外れた宅地の課税標準は評価額の70%が上限で、税額が一律に6倍になるわけではありません。実際の増え方は評価額や負担調整措置などによって異なります。[8]なお、特例の適用が変わった土地は、税負担の調整に使う前年度の課税標準額を「前年度も今年と同じ状況だった場合の額」に置き換えて計算するため、特例が外れた初年度から大きく増えることもあります。[9]解体のタイミングは税負担も含めて総合的に判断することが大切です。

Q8相続した空き家を解体せず買取してもらうことはできますか?
A

相続登記を済ませたうえで、買取業者に査定を依頼する方法があります。建物の状態によっては解体せず現状のまま買い取ってもらえる場合があり、解体費用の負担を避けられることがあります。提示条件に納得できれば売買契約・引き渡しという流れです。買取価格や条件は業者によって異なるため、複数社に査定を依頼することをお勧めします。

9あわせて読みたい関連記事

10まとめ:解体費用は「構造×立地×付帯工事」で変わる。まず目安を把握し、相見積もりで確認を

家の解体費用は、建物の構造・延床面積・立地・残置物・廃材処理の状況によって大きく変わります。坪単価は一般に木造が最も低く、鉄骨・RC造の順で高くなる傾向がありますが、これはあくまで傾向であり、個別の状況によって大きく上下します。

費用を適切に把握するためのポイントをまとめます。

  • 複数業者(3社以上)から相見積もりを取り、内訳を比較する
  • アスベスト調査の要否を事前に確認する
  • 残置物を事前に整理して費用を抑える
  • 自治体の補助金・助成金制度を工事前に確認する
  • 解体後の固定資産税の変化も含めて総合判断する

解体費用の支払いに不安がある場合は、補助金の活用やローンの検討も選択肢のひとつです。まずは自治体窓口への相談と、複数の解体業者への見積もり依頼から始めてみてください。

家じまいのお役立ちサービス

LINE公式アカウント

次に進むなら、LINEで家じまい相談

迷ったままにせず、まずは友だち追加で相談の一歩を。

LINEで友だち追加

参考資料

  1. [1] 令和5年住宅・土地統計調査 / 総務省統計局 / 2024-04-30

    原典URL: https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2023/tyousake.html

    根拠: 2023年時点の全国の空き家数は900万戸で、空き家率は13.8%、老朽化した空き家の増加が解体需要の背景にある

  2. [5] 相続登記の申請義務化について / 法務省

    原典URL: https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00599.html

    根拠: 2024年4月から相続登記の申請が義務化された

  3. [7] 地方税法 / e-Gov法令検索

    原典URL: https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226

    根拠: 住宅用地特例が外れると、小規模住宅用地で課税標準を評価額の6分の1に軽減する措置がなくなり、土地の固定資産税が増える場合がある

  4. [2] 石綿パンフレット等(建築物・工作物・船舶の解体・改修工事に対する石綿対策の規制) / 厚生労働省

    原典URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/sekimen/other/pamph/index.html

    根拠: 石綿は平成18年(2006年)9月から原則として全面禁止された

  5. [6] 住宅・建築物の耐震化について / 国土交通省

    原典URL: https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_fr_000043.html

    根拠: 昭和56年5月31日以前に建築確認を受けた建物は旧耐震基準にあたり、耐震性が不十分なものが多く存在する

  6. [3] 石綿総合情報ポータルサイト / 厚生労働省

    原典URL: https://www.ishiwata.mhlw.go.jp/

    根拠: 令和5年(2023年)10月1日以降着工の工事から、石綿の事前調査は建築物石綿含有建材調査者等の有資格者が行う必要がある

  7. [4] 石綿事前調査結果の報告について / 環境省

    原典URL: https://www.env.go.jp/air/asbestos/post_87.html

    根拠: 令和4年(2022年)4月1日から、床面積80㎡以上の解体工事等では石綿事前調査結果の行政報告が義務化された

  8. [8] 固定資産税の概要 / 総務省

    原典URL: https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/149767_08.html

    根拠: 住宅用地特例が外れた土地は住宅用地以外の宅地として扱われ、課税標準は評価額の70%が上限となる、特例が外れた宅地の課税標準は評価額の70%が上限となるが、実際の税額の増え方は評価額や負担調整措置などによって異なり、税額が一律に6倍になるわけではない

  9. [9] 土地に対する課税のしくみ / 柏市

    原典URL: https://www.city.kashiwa.lg.jp/shisanzei/zeikin/kotei/toti/shikumi.html

    根拠: 前年中に土地の状況など(地目、区画、形質、特例適用等)の変更があった場合、税負担の調整措置に使用する前年度の課税標準額は、比準課税標準額(前年度も本年と同じ状況であったとした場合の課税標準額)となる

監修・著者情報

空き家先生 川口哲平

愛知県名古屋市出身。現在は鹿児島県屋久島町在住。京都大学農学部卒業後、セキスイハイム中部株式会社で住宅営業に従事し、最優秀営業賞を受賞。2011年に株式会社クラッソーネを創業し、代表取締役CEOに就任。解体工事のDXや空き家問題の解決に取り組むとともに、全国空き家対策コンソーシアム代表理事として、自治体や企業と連携した空き家対策を推進している。

著者:クラッソーネ(別ウィンドウで開きます)編集部