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雪の残る北海道の住宅街にある空き家と査定書類

公開:2026-08-13更新:2026-08-14

北海道の空き家買取相場はいくら?査定前に確認すべきポイント

北海道で空き家の買取を検討する方へ。札幌市など都市部と道東・道北などの地方部で需要や空き家率が異なる実情、積雪・寒冷地特有のリスクを整理し、買取価格を左右する条件・査定前に準備すべき書類・複数社比較の重要性を解説します。

1北海道の空き家買取、なぜ「全道一律の相場」が存在しないのか

北海道で空き家の買取を検討する方の多くは、「北海道の空き家買取相場はいくら」という一つの答えを求めがちです。しかし北海道は都府県と比べて面積が非常に広く、札幌市を中心とする道央圏と、道東・道北・オホーツクなど人口密度の低い地域とでは、空き家の需要も買取価格の目安も大きく異なります。

まず統計で全体像を確認すると、北海道の総住宅数は2023年調査で288万8千戸となり、2018年からの5年間で8万1千戸(2.9%)増加しました[1]。このうち空き家は45万2千戸で、2018年比7万2千戸増と、住宅全体の増加ペースを上回るスピードで増えています[1]。結果として北海道の空き家率は15.6%となり、全国平均の13.8%[2]を上回る水準です[1]

まだ売却・買取・解体・賃貸活用といった処分方法自体を比較検討している段階であれば、選択肢を広く整理した記事も参考にしてください(関連記事としてページ末尾にまとめています)。本記事では「買取」を選ぶ前提で、買取価格がどのように決まるか、査定前に何を準備すべきか、複数社比較がなぜ欠かせないかを整理します。

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2北海道と全国の空き家率比較(2023年)

  • 北海道15.6 %
  • 全国13.8 %

※北海道の値は北海道庁公表の空き家率、全国値は同ページに掲載の全国平均を使用

出典:北海道庁「北海道の空き家対策」ページ(令和5(2023)年住宅・土地統計調査に基づく公表値)

3買取と仲介の違いを整理する

空き家の売却方法は大きく「買取」と「仲介」に分かれます。買取は不動産会社が直接買い手となるため、買主探しの期間が不要で、比較的短期間で現金化しやすい点が特徴です。一方、仲介は不動産会社が売主と買主を引き合わせる仕組みで、時間をかけて広く買い手を探せるため、買取より高い価格での成約を期待できる場合があります。

どちらが向いているかは、物件の状態や売却を急ぐ事情、相続登記や残置物の整理状況によって変わります。北海道の物件では、積雪期に内見や現地確認が難しくなることも多く、この点が仲介での買主探しに影響しやすい一方、買取であれば現状のまま査定・購入を進めやすいケースもあります。

4買取と仲介の主な違い

項目買取仲介
売却の相手不動産会社が直接購入一般の個人・法人(仲介会社が仲介)
売却までの期間短い傾向(数日〜1か月程度が多い)買主が見つかるまで数か月〜半年以上かかることもある
価格の目安仲介想定価格より低めになりやすい買取より高く売れる可能性がある
契約不適合責任免除されるケースが多い契約内容により売主が負う場合がある
積雪・老朽化物件への対応現状のまま買取可能な会社が多い内見時の印象や修繕状況が価格・成約に影響しやすい

※表の内容は一般的な不動産取引慣行に基づく編集部整理であり、実際の価格・期間・契約条件は物件や会社によって異なります。個別の成約データはREINS公開データライブラリ等でご確認ください。

出典:REINS公開データライブラリ等を参考にした編集部整理

5都市部(札幌市など)で買取価格に影響しやすい条件

札幌市を中心とする道央圏は北海道内でも人口が集中しており、中古住宅・土地の需要が比較的安定している地域です。買取価格に影響しやすい条件としては、最寄り駅やバス停までの距離、幹線道路への接道状況、周辺の商業施設の充実度、建物の築年数や耐震性などが挙げられます。

国土交通省が公表する地価公示(2025年)では、地域ごとの地価水準を確認できるため、買取価格の目安を考える際の参考情報になります[3]。ただし地価公示はあくまで土地の指標であり、建物の状態や残置物の有無など個別事情によって実際の買取価格は変動します。

6道東・道北など積雪寒冷地・地方部で買取価格に影響しやすい条件

道東・道北・オホーツクなど人口密度の低い地方部では、都市部と比べて中古住宅の需要が限られやすく、買取価格にも地域差が出やすい傾向があります。加えて、北海道特有の積雪・寒冷地事情も価格に影響します。

具体的には、屋根や外壁の雪害(雪の重みによる歪みや破損)、除雪が行われず放置された屋外設備の劣化、給排水管や灯油タンクの凍結・老朽化、冬季に空き家の見回りができず発見が遅れる不具合などが挙げられます。空き家が広域に分散して点在する地方部では、所有者が遠方に住んでいて冬季の管理が難しいケースも多く、建物の状態が査定に直接影響しやすい点も都市部との違いです。

7クラッソーネの解決策:状況に応じた相談窓口と複数社比較のサポート

「買取・仲介のどちらが良いかわからない」「積雪期の空き家をどう管理すればいいかわからない」といった場合は、家じまいの相談窓口(別ウィンドウで開きます)をご活用ください。物件の状況をヒアリングした上で、買取・解体・活用など進め方の方向性を整理するお手伝いをします。

買取価格の目安をすぐに知りたい場合は、買取査定(別ウィンドウで開きます)から申し込むこともできます。解体を検討する場合は、解体費用シミュレーター(別ウィンドウで開きます)でおおよその費用感を事前に把握できます。また、LINE公式アカウントからは、気になる点をチャット形式で気軽に相談できます。複数の不動産会社・解体会社を比較検討したい場合も、状況に応じた相談先の選び方をご案内します。

8査定前に準備しておくべき書類・情報

買取査定をスムーズに進めるために、できるだけ事前に以下を準備しておくと良いでしょう。

  • 登記事項証明書(所有者・権利関係の確認用)
  • 固定資産税納税通知書(固定資産税評価額の確認用)
  • 建物図面(間取り図・配置図など)
  • 境界確認書(隣地との境界が明確かどうか)
  • 接道状況がわかる資料(前面道路の幅や種類、冬季の除雪状況など)
  • 残置物の状況(家具・家電・仏壇などの有無と量)
  • 積雪期以外に撮影した外観・屋根の写真(雪害の有無を確認しやすくするため)
  • 暖房設備や給排水管の使用状況・凍結対策の有無

なお、相続した空き家を売却する場合は、前提として相続登記が完了している必要があります。相続登記は2024年4月1日から義務化されているため[4]、未了の場合は早めに司法書士など専門家に相談することをおすすめします。相続税や固定資産税に関わる具体的な税額の判断は、税理士等の専門家に確認してください。

9複数社比較が欠かせない理由

買取価格は会社によって査定方針や販売網、リフォーム・再販のノウハウが異なるため、同じ物件でも提示額に差が出ることがあります。1社だけの査定結果で判断すると、他社であればより条件の良い提案を受けられた可能性を見逃してしまいます。

複数社に査定を依頼する際は、査定額だけでなく、契約条件(契約不適合責任の扱い、残置物の処分費用の負担、引き渡し時期)まで含めて比較することが重要です。地域の不動産流通動向を把握する参考情報として、REINSの公開データライブラリで中古住宅・土地の成約データを確認できます[5]。自分で調べた相場感と、査定で提示された金額を照らし合わせることで、納得感のある判断につながります。

10よくある質問

Q1北海道の空き家買取相場はいくらくらいですか?
A

立地・建物状態・接道条件などで大きく変わるため、具体的な金額を一律にお伝えすることはできません。札幌市などの都市部は需要が比較的安定している一方、道東・道北など地方部は人口減少や積雪への耐久性が価格に影響しやすい傾向があります。査定を依頼し、複数社の見積もりを比較することをおすすめします。

Q2冬季(積雪期)でも空き家の買取査定は依頼できますか?
A

依頼自体は可能ですが、屋根の雪害や外壁の状態、給排水管の凍結有無などが目視で確認しにくい場合があります。可能であれば無雪期に撮影した外観写真や過去の修繕記録を用意しておくと、査定の精度が上がりやすくなります。

Q3相続した空き家でも買取してもらえますか?
A

相続した空き家でも買取自体は可能ですが、売却するには相続登記が完了している必要があります。相続登記は2024年4月1日から義務化されているため、未了の場合は早めに司法書士など専門家に相談してください。

Q4解体してから売った方が高く売れますか?
A

建物の老朽化が進んでいる場合、解体して土地として売却したほうが買い手を見つけやすいケースもありますが、解体費用が価格に見合うかは物件ごとに異なります。そのまま買取と解体後売却の両方で見積もりを比較してから判断することをおすすめします。

Q5買取から現金化までどのくらいの期間がかかりますか?
A

仲介と比べて短期間で完了しやすいのが買取の特徴ですが、実際の期間は会社の審査状況や物件の権利関係によって異なります。契約前に必ずスケジュールの目安を確認しましょう。

Q6空き家バンクに登録するのと買取を依頼するのはどう違いますか?
A

空き家バンクは自治体等が運営する物件情報の掲載制度で、買い手・借り手を探す仲介的な仕組みです。一方、買取は不動産会社が直接購入するため、買い手を探す期間を短縮できる可能性があります。地域の空き家バンク制度の有無や条件は自治体窓口で確認できます。

11あわせて読みたい関連記事

12まとめ:北海道の空き家買取は地域差と積雪リスクを踏まえた比較が鍵

北海道の空き家買取相場は、札幌市などの都市部と道東・道北などの地方部とで需要や条件が異なるため、一律の相場を示すことはできません。北海道全体の空き家率は15.6%と全国平均13.8%を上回っており[1]、空き家の増加は今後も続くと見込まれます。

買取価格を検討する際は、立地条件に加えて、屋根・外壁の雪害や給排水管の凍結対策といった積雪寒冷地特有の事情も査定に影響することを踏まえておく必要があります。査定前には登記事項証明書や接道状況資料などの書類を準備し、相続登記が未了であれば早めに専門家へ相談しましょう。そして何より、1社だけの査定結果で判断せず、複数社の査定額・契約条件を比較することが、納得できる売却につながります。まずは家じまいの相談窓口(別ウィンドウで開きます)やLINE公式アカウントから、状況に合わせた進め方を確認してみてください。

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参考資料

  1. [1] 北海道の空き家対策 / 北海道 建設部住宅局建築指導課

    原典URL: https://www.pref.hokkaido.lg.jp/kn/ksd/akiyataisaku.html

    根拠: 北海道の総住宅数は令和5(2023)年調査で288万8千戸(2018年比8万1千戸増、2.9%増)、北海道の空き家数は令和5(2023)年調査で45万2千戸(2018年比7万2千戸増)、北海道の空き家率は15.6%で、全国平均13.8%を上回る

  2. [2] 令和5年住宅・土地統計調査 / 総務省統計局 / 2024-04-30

    原典URL: https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2023/tyousake.html

    根拠: 2023年時点で全国の空き家数は約900万戸、空き家率は13.8%

  3. [3] 令和7年地価公示 / 国土交通省 / 2025-03-18

    原典URL: https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_fr4_000043.html

    根拠: 2025年地価公示は地域ごとに地価水準を公表しており、買取価格を検討する際のエリア目安として参考になる

  4. [5] REINS 公開統計・データライブラリ / 東日本不動産流通機構(REINS)

    原典URL: https://www.reins.or.jp/library/

    根拠: REINSの公開データライブラリでは中古住宅・土地の成約データを確認でき、地域の不動産流通動向を把握する際の参考情報になる

  5. [4] 相続登記の申請義務化について / 法務省

    原典URL: https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00599.html

    根拠: 相続登記は2024年4月1日から義務化された

監修・著者情報

空き家先生 川口哲平

愛知県名古屋市出身。現在は鹿児島県屋久島町在住。京都大学農学部卒業後、セキスイハイム中部株式会社で住宅営業に従事し、最優秀営業賞を受賞。2011年に株式会社クラッソーネを創業し、代表取締役CEOに就任。解体工事のDXや空き家問題の解決に取り組むとともに、全国空き家対策コンソーシアム代表理事として、自治体や企業と連携した空き家対策を推進している。

著者:クラッソーネ(別ウィンドウで開きます)編集部