クラッソーネ家じまいコラム
コラム一覧/共有名義の空き家を買取に出すには?相続人全員の同意が必要な理由と合意できないときの方法
古い木造住宅を窓の外に望む和室の座卓で、家の鍵と書類を囲んで話し合う三人の手元

公開:2026-10-16

共有名義の空き家を買取に出すには?相続人全員の同意が必要な理由と合意できないときの方法

共有名義の空き家を丸ごと売る・買取に出すには、通常は共有者全員がそれぞれの持分を売る必要があります。現状を保つ補修は一人で、管理は持分の過半数で決められます。連絡が取れない相続人がいるときの裁判所の手続きと、兄弟で合意を進める手順を解説します。

1共有名義の空き家は、全員が持分を売らないと丸ごと売れない

相続した空き家が兄弟など複数の相続人の共有名義になっている場合、家全体を売ったり買取に出したりするには、通常は共有者全員がそれぞれの持分(共有している割合)を売る必要があります[1]。一方で、雨漏りの応急的な補修のように現状を保つ「保存行為」は一人で、空き家を使う人の決定などの「管理」は持分の過半数で決められます[2]。

2023年4月1日施行の改正民法で、所在が分からない共有者がいる場合に、裁判所の手続きを経てその持分を取得したり、家全体を売ったりできる制度もできました。ただし、その共有者の持分が遺産分割前の相続財産にあたる場合は、相続開始から10年を経過しないと使えません[1]。この記事では、必要な同意の範囲、連絡が取れない相続人がいるときの手続き、兄弟で合意を進める手順を整理します。

LINE公式アカウント

共有名義の空き家の売却をLINEで相談

相続人どうしで話し合う前に、買取の査定や進め方を一緒に整理しましょう。

LINEで友だち追加

2共有名義の空き家とは?相続で共有になる仕組み

相続人が複数いると、空き家は相続人の共有になる

民法では、相続人が数人あるときは、相続財産はその共有に属すると定めています[2]。親の家を兄弟3人で相続すれば、遺産分割で誰が引き継ぐかを決めるまで、家は3人の共有です。遺産分割前の各相続人の持分は、原則として法定相続分(遺言で指定があれば指定相続分)で計算します[2]。

持分は家の一部ではなく、家全体に対する権利の割合

持分は「1階は兄、2階は弟」のように家を区切るものではありません。各共有者は、家の全部について、持分に応じた使い方ができます[2]。そのため、誰か一人の判断で家全体を処分することはできず、何をするかによって必要な同意の範囲が決まっています。

遺産分割の前か後かで、使える手続きが変わる

相続人の共有には、遺産分割をする前の状態と、遺産分割で「兄弟の共有にする」と決めた後の状態があります。話し合いがまとまらないときに使える裁判所の手続きは、この2つで異なります[2]。遺産分割協議書や調停調書・審判書などで、この家について遺産分割が済んでいるかを確認し、分からない場合は司法書士や弁護士に確認しましょう。

3共有名義の空き家で一人でできること・できないこと

現状を保つ補修は一人で、管理は持分の過半数で決められる

雨漏りの応急的な補修のように現状を保つ保存行為は、各共有者が一人でできます。修繕の内容によっては、持分の過半数や全員の同意が必要です。使う人を決めることなどの管理に関する事項は、原則として持分の価格の過半数で決めます。ただし、それまでの取り決めに基づいて使っている共有者に特別の影響を及ぼす場合は、その人の承諾が必要です[2]。2023年4月1日施行の改正で、外壁や屋上防水の大規模修繕のように、形や機能を大きく変えない工事(軽微な変更)も過半数で決められることが明確になりました[1]。

家全体を売るには、全員がそれぞれの持分を売る必要がある

空き家を丸ごと売ったり、買取業者に買い取ってもらったりするには、通常は共有者全員が、それぞれの持分を同じ買主に売る必要があります[1]。所在の分からない共有者がいる場合は後述の裁判所の制度で例外がありますが、所在が分かっていて反対している共有者には使えません[2]。形や機能を大きく変える「変更」も、全員の同意が必要です[2]。解体する場合の合意の取り方は、相続人が複数いる空き家の解体で解説しています。

自分の持分だけを売る方法と注意点

自分の持分だけであれば、家全体とは別に売ることもでき、共有持分を買い取る業者もあります。ただし法務省の資料は、持分だけを売って得る代金より、家全体を売って持分に応じて受け取る代金のほうが高くなりやすいとしています[1]。また、持分を買った人は新しい共有者となり、いつでも共有物の分割を請求できる立場になります[2]。兄弟が知らない相手と共有することになるため、まずはほかの共有者に買い取ってもらえないか相談しましょう。

必要な同意の違いを、次の表にまとめます。

4共有名義の空き家で必要な同意の違い

行為の種類必要な同意主な例所在が分からない共有者がいるとき
保存行為各共有者が一人でできる雨漏りの応急的な補修など、現状を保つ行為これまでどおり一人でできる
管理(軽微な変更を含む)持分の価格の過半数使う人を決める、外壁・屋上防水などの大規模修繕、期間3年以内の定期建物賃貸借裁判所の決定を得て、所在が分からない共有者以外の持分の過半数で決められる
変更(軽微なものを除く)共有者全員の同意農地を宅地にするなど、形や機能を大きく変えること裁判所の決定を得て、所在が分からない共有者以外の全員の同意で行える
家全体の売却共有者全員がそれぞれの持分を売る家と土地を丸ごと売る、買取に出す裁判所から所在が分からない共有者の持分を譲渡する権限を得て、それ以外の共有者全員が持分全部を同じ買主に売る場合に売れる(所在が分からない共有者の持分が遺産分割前の相続財産なら、相続開始から10年を経過した後)

※ 民法上の共有者の同意の要件を整理したもので、農地転用の許可など別に必要な手続きは省いています。使う人を決める場合、取り決めに基づいて使っている共有者に特別の影響を及ぼすときは、その人の承諾が必要です。個別の行為がどれにあたるかは具体的な事情で判断されるため、迷う場合は弁護士や司法書士に確認してください。

出典:法務省「令和3年民法・不動産登記法改正、相続土地国庫帰属法のポイント(民法等改正関係(抜粋))」をもとに編集部作成

5連絡が取れない・返事がない相続人がいるとき

返事をしない共有者がいるときは、管理に限り裁判所の決定で進められる

連絡はつくのに賛否を答えない共有者がいる場合は、相当の期間を定めて賛否を明らかにするよう催告し、それでも答えなければ、裁判所の決定を得て、残りの共有者の持分の過半数で管理に関する事項を決められます[2]。この手続きは軽微な変更を含む管理に使えますが、形や機能を大きく変える変更や、その共有者が持分を失う行為には使えないため、家全体の売却には使えません[1]。

所在が分からない共有者の持分を取得・譲渡する制度

2023年4月1日施行の改正民法で、必要な調査を尽くしても所在などが分からない共有者がいる不動産について、2つの制度ができました[1]。1つは、裁判所の決定でその共有者の持分を取得する制度(民法262条の2)です。もう1つは、所在が分からない共有者の持分を譲渡する権限を得て、ほかの共有者全員が持分全部とあわせて家全体を同じ買主に売る制度(同262条の3)です[2]。申立先は不動産の所在地の地方裁判所で、裁判所が定める額のお金を供託(裁判所の命令に従ってお金を預けること)する必要があります[1]。

相続から10年たっていないときは、不在者財産管理人を検討する

所在が分からない相続人の持分が、共同相続人の間で遺産分割をすべき相続財産にあたる場合、どちらの制度も相続開始から10年を経過するまで使えません。すでに遺産分割を終えて兄弟の共有にした場合などは、この制限の対象外です[2]。10年たつまでの間は、家庭裁判所に「不在者財産管理人」の選任を申し立てる方法があります。選任された管理人は、家庭裁判所の許可を得て、所在が分からない相続人に代わって遺産分割や不動産の売却を行えます。申立てには収入印紙800円分などが必要で、管理人の報酬などに充てる予納金を求められることもあります[3]。

6兄弟で売却・買取の合意を進める手順

まず相続人・名義・持分を確認する

相続で不動産を取得した相続人は、相続の開始と取得を知った日から3年以内に相続登記を申請する義務があり、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になります。施行(2024年4月1日)前の相続も対象で、施行前に取得を知っていた場合は2027年3月31日まで、施行後に知った場合は知った日から3年以内に申請が必要です[4]。登記事項証明書で現在の名義と持分を確かめ、遺言書や遺産分割協議書もあわせて確認しましょう。売却には相続人への名義変更が前提となるため、話し合いと並行して準備を進めます。手順は相続登記の義務化で解説しています。

査定を集め、代金の分け方と費用の負担を先に決める

話し合いでは、代表者が複数の会社から査定を取り、結果を全員で共有します。そのうえで、売却代金を持分どおりに分けるか、片付けや管理の費用を立て替えた人の分をどう精算するかを決め、書面に残しておくと後のもめごとを防げます。

税金では、空き家の3,000万円特別控除に注意が必要です。2024年1月1日以後の売却で、家と敷地を相続した相続人が3人以上の場合は2,000万円までとなります。1981年5月31日以前の建築であること、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること、売却代金が1億円以下であること(ほかの相続人が売った分も含めて判定)などの条件があります[5]。話し合いが長引くと期限を過ぎるおそれもあるため、早めに税理士に確認しましょう。申告の手順は空き家の3,000万円控除の確定申告で解説しています。

買取条件を合意づくりの材料にする

兄弟の意見が分かれやすいのは、「いつ売れるか分からない」「片付けや修繕の費用を誰が出すか」という点です。買取条件の提示を受けると、価格や引き渡しの時期を具体的に比べられ、話し合いの材料になります。家財が残ったままでよいかなど、買取の可否や条件は会社や物件によって異なります。仲介の査定とも比べ、費用を差し引いた手取り額と条件を全員で確認しましょう。

現状のまま手放すときの注意点は空き家をそのまま買取に出す場合、会社の選び方は空き家買取業者の選び方で解説しています。共有名義の家の価格を知りたい場合は、空き家の買取査定(別ウィンドウで開きます)も利用できます。

共有名義の空き家を売るまでに、相続人の確認、相続登記、査定、全員の合意を経て買取に進み、まとまらない場合は裁判所の手続きに分かれる流れを表した図
※遺産分割前の典型的な流れです。遺産分割後の共有物分割や、所在が分からない共有者の持分の取得・譲渡は地方裁判所の手続きです。

7話し合いがまとまらないときの裁判所の手続き

遺産分割の前なら、家庭裁判所の遺産分割調停・審判

遺産分割の協議がまとまらないときは、各相続人が家庭裁判所に分割を請求できます[2]。調停の申立ての費用は被相続人1人につき収入印紙1,200円分と連絡用の郵便切手で、調停が不成立となった場合は自動的に審判手続きに移り、裁判官が判断します[6]。家を売って代金を分ける方法(換価分割)で合意できれば、買取に進めます。兄弟の対立をほぐす進め方は、兄弟で実家の処分がもめるときで解説しています。

遺産分割の後なら、共有物分割請求

遺産分割で兄弟の共有にすると決めた後は、各共有者はいつでも共有物の分割を請求でき、協議が調わなければ裁判所に請求できます。裁判所は、家を一人の所有にしてほかの共有者にお金を払わせる方法などを検討し、それが難しいときは競売を命じることもあります[2]。競売では売る時期や価格を自分たちで選べないため、裁判は最後の手段と考え、話し合いでの解決を目指しましょう。なお、遺産分割前の実家を共同相続人の間で分けるときは、原則として家庭裁判所の遺産分割の手続きによります。相続によらない共有持分(通常共有)と遺産分割前の持分が混在する場合には、相続開始から10年経過後、共有物分割の裁判の中で遺産共有も解消できる例外があります。ただし、遺産分割の請求がされ、相続人が期間内に異議を申し出た場合は使えません[2][1]。法的手続きの選択は弁護士に相談しましょう。売却・管理・解体の選択肢を整理したい場合は、家じまいの相談窓口(別ウィンドウで開きます)も利用できます。

8よくある質問

Q1共有名義の空き家を、兄弟の一人が勝手に売ることはできますか?
A

家全体を一人で売ることはできません。通常の売却では、共有者全員がそれぞれの持分を売る必要があります[1]。一人で売れるのは自分の持分だけです。

Q2空き家に兄弟の一人が住んでいても、売ることはできますか?
A

通常の売却では、住んでいる兄弟も含めた全員が持分を売る必要があります[1]。なお、共有物を使う共有者は、別の取り決めがない限り、自分の持分を超える使用の対価をほかの共有者に払う義務を負います[2]。

Q3所在が分からない相続人がいると、ずっと売れないのですか?
A

家庭裁判所に不在者財産管理人を選んでもらい、家庭裁判所の許可を得て、管理人が遺産分割や売却を行う方法があります[3]。その相続人の持分が遺産分割前の相続財産でも、相続開始から10年を経過した後は、地方裁判所の決定で持分を取得したり、持分を含めて家全体を売ったりする制度も使えます。ただし10年の経過だけで使えるわけではなく、所在の調査や、裁判所が定める額の供託などが必要です[1]。どちらも弁護士や司法書士に相談して進めましょう。

Q4自分の持分の割合はどうやって確認できますか?
A

登記事項証明書(登記簿)で名義人と持分を確認し、遺言書や遺産分割協議書もあわせて確認します。登記の内容と現在の権利関係が一致しない場合もあります。遺産分割前の持分は、原則として法定相続分(遺言で指定があれば指定相続分)によります[2]。

Q5相続した空き家を買取してもらう手続きは?
A

まず相続人・名義・持分を確認します。共有名義の場合は、代表者が買取業者に査定を依頼して結果を全員で共有し、相続登記の準備と並行して価格や条件を話し合います。相続登記の申請は2024年4月1日から義務化されています[4]。合意できれば全員が売主として売買契約を結び、引き渡しに進みます。

9あわせて読みたい関連記事

10まとめ:共有名義の空き家は、全員の合意づくりから

共有名義の空き家は、現状を保つ補修なら一人で、管理なら持分の過半数で決められますが、家全体を売る・買取に出すには、通常は共有者全員がそれぞれの持分を売る必要があります。所在が分からない相続人がいる場合は、不在者財産管理人や、持分の取得・譲渡の制度(その持分が遺産分割前の相続財産なら相続開始から10年を経過した後)があります。

相続人・名義・持分を確かめ、査定結果を全員で共有し、代金の分け方を書面に残しましょう。買取条件の提示は、合意をまとめる材料の一つになります。個別の判断は弁護士・司法書士・税理士に相談しながら進めましょう。

家じまいのお役立ちサービス

LINE公式アカウント

次に進むなら、LINEで家じまい相談

迷ったままにせず、まずは友だち追加で相談の一歩を。

LINEで友だち追加

参考資料

  1. [1] 令和3年民法・不動産登記法改正、相続土地国庫帰属法のポイント(民法等改正関係(抜粋)) / 法務省 / 2026-09-07

    原典URL: https://www.moj.go.jp/content/001444020.pdf

    根拠: 民法の共有制度・遺産分割の見直し(所有者不明土地等関係)は2023年(令和5年)4月1日施行、変更の例として農地→宅地、管理に関する事項の例として使用する共有者の決定、保存行為の例として補修が挙げられている(P30)、改正法では、変更(軽微以外)は共有者全員、変更(軽微)と管理は持分の過半数、保存は共有者単独で行える(P31)、外壁・屋上防水等の大規模修繕工事は、基本的に形状又は効用の著しい変更を伴わない(軽微変更)に当たると考えられる(P31)、存続期間3年以内の定期建物賃貸借は持分の過半数で設定できるが、借地借家法の適用のある賃借権の設定は基本的に共有者全員の同意が必要(P31)、管理に関する事項の決定が、共有者間の決定に基づいて共有物を使用する共有者に特別の影響を及ぼすべきときは、その共有者の承諾が必要(P32)、賛否を明らかにしない共有者がいる場合の裁判所の決定による管理は、軽微変更を含む。ただし、形状又は効用の著しい変更を伴う変更や、その共有者が共有持分を失うことになる行為には利用できない(P33)、所在等不明共有者がいる場合、裁判所の決定を得て、それ以外の共有者全員の同意で変更、それ以外の共有者の持分の過半数で管理を決定できる(P34)、所在等不明共有者の持分の取得の管轄は不動産所在地の地方裁判所で、供託する具体的な金額は裁判所が決定する(P37)、改正前の問題として、所在等不明共有者がいると不動産全体を売却することは不可能であり、共有持分を売却して得る代金より、不動産全体を売却し持分に応じて受け取る代金の方が高額になりやすいとされている(P38)、譲渡権限は所在等不明共有者以外の共有者全員が持分の全部を譲渡することを停止条件とし、不動産全体を特定の第三者に譲渡する場合のみ行使できる(P38)、遺産共有と通常共有が併存する場合、相続開始から10年を経過したときは遺産共有関係の解消も共有物分割手続で行えるが、相続人が異議申出をしたときは不可(P49)、遺産共有の場合、所在等不明相続人の持分の取得・譲渡の制度は相続開始から10年を経過しなければ利用できず、供託が必要(P37・P38・P50)

  2. [2] 民法 / e-Gov法令検索

    原典URL: https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089

    根拠: 第898条:相続人が数人あるときは相続財産はその共有に属し、共有持分は法定相続分(指定相続分)による、第249条:各共有者は共有物の全部について持分に応じた使用ができ、共有物を使用する共有者は別段の合意がない限り自己の持分を超える使用の対価を償還する義務を負う、第251条:共有物の変更(形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く)には他の共有者の同意が必要、第252条:管理に関する事項(第251条第1項の変更を除くため、軽微な変更を含む)は持分の価格の過半数で決し、保存行為は各共有者が単独でできる。共有者間の決定に基づいて共有物を使用する共有者に特別の影響を及ぼすべきときはその承諾が必要(第3項)。賛否を明らかにしない共有者や所在等不明共有者がいるときは、裁判所の裁判によりそれ以外の共有者の持分の過半数で決することができる、第256条・第258条:各共有者はいつでも共有物の分割を請求でき、協議が調わないときは裁判所に請求できる。裁判所は現物分割や賠償分割を命じ、できない場合などは競売を命じることができる、第258条の2:共同相続人間で遺産分割をすべき共有物・持分は共有物分割では分割できない(第1項)。共有物の持分が相続財産に属する場合、相続開始から10年を経過したときは共有物分割ができるが、遺産分割の請求があり相続人が異議の申出をしたときは不可(第2項)、第262条の2・第262条の3:他の共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないとき(所在等不明共有者)の持分の取得・譲渡権限付与の裁判。所在等不明共有者の持分が共同相続人間で遺産分割をすべき相続財産に属する場合は、相続開始から10年を経過していないと裁判できない、第907条:遺産分割の協議が調わないときは各共同相続人は家庭裁判所に分割を請求できる

  3. [3] 不在者財産管理人選任 / 裁判所

    原典URL: https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_06_05/index.html

    根拠: 不在者財産管理人は、家庭裁判所の権限外行為許可を得たうえで、不在者に代わって遺産分割、不動産の売却等を行うことができる、申立てに必要な費用は収入印紙800円分と連絡用の郵便切手で、管理人の報酬等に不足が出る可能性がある場合は予納金を納付することがある

  4. [6] 遺産分割調停 / 裁判所

    原典URL: https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_07_12/index.html

    根拠: 遺産分割調停の申立て費用は被相続人1人につき収入印紙1,200円分と連絡用の郵便切手、調停が不成立になった場合は自動的に審判手続が開始され、裁判官が判断する

  5. [4] 相続登記の申請義務化について / 法務省

    原典URL: https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00599.html

    根拠: 相続により不動産を取得した相続人は、相続の開始があったことを知り、かつ所有権を取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請する義務があり、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象、相続登記の申請義務化の施行日は2024年4月1日で、施行日前に開始した相続も対象となる。施行日前に取得を知っていた場合は2027年(令和9年)3月31日まで、施行日以後に知った場合は知った日から3年以内に申請が必要

  6. [5] No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例 / 国税庁 / 2025-04-01

    原典URL: https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3306.htm

    根拠: 被相続人の居住用財産(空き家)の特別控除は最高3,000万円で、2024年1月1日以後の譲渡で家屋と敷地等を相続した相続人が3人以上の場合は2,000万円まで、対象家屋は1981年(昭和56年)5月31日以前に建築されたもの、相続開始日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ることが要件、売却代金が1億円以下であることが要件(他の相続人が売却した部分も含めて判定)

監修・著者情報

空き家先生 川口哲平

愛知県名古屋市出身。現在は鹿児島県屋久島町在住。京都大学農学部卒業後、セキスイハイム中部株式会社で住宅営業に従事し、最優秀営業賞を受賞。2011年に株式会社クラッソーネを創業し、代表取締役CEOに就任。解体工事のDXや空き家問題の解決に取り組むとともに、全国空き家対策コンソーシアム代表理事として、自治体や企業と連携した空き家対策を推進している。

著者:クラッソーネ(別ウィンドウで開きます)編集部